愛知県共済

インターネット公開文化講座

文化講座

インターネット公開文化講座

やさしい英文法講座

中日文化センター講師 日本福祉大学講師
中村 一子

平和主義=戦争放棄

皆さん、こんにちは! 5月号です。

5月3日は憲法記念日です。日本国憲法が1946年に公布され、1947年に施行されたことを記念する日です。日本国憲法の特色である三大原則は、①国民主権、②基本的人権の尊重、③平和主義(戦争の放棄→憲法第9条では、戦争の放棄をはっきりと謳っています)です。

この三つの原則を英語で覚えておきましょう。

① 国民主権 → the Sovereignty of the people

② 基本的人権の尊重 → Respect for fundamental human rights

③ 平和主義(戦争の放棄) → Pacifism (Abandonment of war)

さて、今月取り上げるのは、war のような抽象名詞です。

名詞は人や物の名前ですが、名詞にはいくつか種類があり、その種類によって冠詞の付け方や、単数形や複数形などの数の扱い方が異なります。名詞は大きく分けると、可算名詞(数えられる名詞)と不可算名詞(数えられない名詞)の二つに分けられます。今月取り上げるのは不可算名詞のひとつ、抽象名詞です。

抽象名詞は、希望(hope)や平和(peace) などのように、具体的な形や実体のない概念や感情など抽象的な物を表す名詞です。

抽象名詞の例を挙げましょう。

war
戦争
peace
平和
love
sorrow
悲しみ
joy
喜び
kindness
親切
happiness
幸福
courage
勇気
knowledge
知識
news
知らせ
advice
助言
information
情報
fun
楽しみ
beauty
work
労働
damage
損傷

抽象名詞は具体的な形や実体のないものですから、冠詞のa(an)をつけたり、複数形にしたりはしません。文中の抽象名詞は、無冠詞の単数形、または冠詞theのついた単数形で用いられます。文の中でどのように用いられるか、例文を見てみましょう。

honesty
(正直)
Honesty is the best policy.
(ことわざ)正直は最善の策。
honesty は無冠詞、単数形
peace(平和) Everyone hopes for peace in the world.
誰もが世界平和を望んでいる。
peace は無冠詞、単数形
information
(情報)
She has a lot of information about the job.
彼女はその職業について、たくさん情報をもっている。
information は無冠詞、単数形
power(力) He has the power to predict the future.
彼には未来を予見する力がある。
power は冠詞 the が付いた、単数形

では、抽象名詞を含む英文を作ってみましょう。

① 損傷を修理するのに一年かかるでしょう。

② 彼らはどっと笑いだした。

③ 赤ん坊は私達に大きな喜びをもたらした。

<解答例>

① It will take one year to repair damage.

② They burst into laughter.

③ Our baby brought us great joy.

上手く訳せましたか。冠詞をつけず、単数形のままで使えるのは、私達日本人にとっては便利な名詞かも知れませんね。では、また来月!

やさしい英文法講座
このページの一番上へ